#03-02-1 シュートの期待値を上げる
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02攻防の基本原則

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期待値の高いシュートとは何か。そのために必要なプレーは何か
- チームオフェンスの目標 – シュートの期待値を上げるための方法論
- 期待値の高いシュートを選択する
- DFを見て、DFのミスをつく
- 広いスペーシング・良いポジショニングで攻める【位置的優位性】
- チームで優位性【アドバンテージ】を作る/攻める
- 個人で優位性(アドバンテージ)を作る/攻める
この①章では、勝敗に関わる3要素
- シュートの期待値
- ORB
- TOV
のうち、【シュートの期待値】を上げるためのプレーモデル(プレーの原則)を示します。
最も重要なバスケットボールの原則
このシュートの期待値を上げるためのプレーモデルはバスケットボールで最も重要なプレーモデルと言っても過言ではありません。
これまで述べてきたように、バスケットボールは点数を多く取った方が勝つスポーツだからです。
シュートの期待値を上げるにはどうすればいいのか、という原則を踏まえた上で、1v1のスキル、スクリーンなどのグループ戦術、モーションOFやセットオフェンスなどのチーム戦術を指導しなければいけません。
しかし、現在の日本のバスケットボールではそのように指導されていないと感じることが多いです。
日本人は「闘争ネイティブ」ではない
では、諸外国はこのようなことが体系化されて、指導されて、その上で戦術指導がされているのでしょうか。
残念ながら、私にはその詳細は分かりません。でも、実際にはそうではないのではないか、つまり、それほど指導されていないのではないか、と予想しています。
その理由は、これまでトーステンロイブル氏をはじめとして、多くの欧米の実績のある指導者がJBAに関わり、私もその方々のクリニックを受講してきましたが、その中で「スキルの体系化」は多く取り上げられていたにも関わらず、その前段階であるバスケットボールの原則、「そもそも論」は見聞きしたことがないからです。
では、それならなぜ欧米諸国はそれができていて、日本には不足しているのでしょうか。
それは、日本人は闘争ネイティブではないからです。日本人は競争ネイティブです。
これも『競争闘争理論』で詳細に書かれていることですが、欧米諸国は文化やさまざまな要因によって「闘争ネイティブ」なので、闘争的にプレーすることをわざわざ教えなくてもインストールされているのです。
そのため、この部分に関しては、全てを欧米諸国の真似では解決できない部分なのです。
これこそJapan originalを考えなければいけない部分です。
日本人の競争ネイティブ的な部分
日本人が競争ネイティブとはどういうことか。
皆さんはセットオフェンスを指導したときに、目の前が空いているのに、セットオフェンスを遂行するためにパスを選択するプレーヤーを一度は見たことがあると思います。
それが「競争的」なプレーです。
闘争的なプレーヤーは目の前が空いていた(つまり得点に直結するチャンス)ら即攻めて点をとります。
つまり、極端な話、日本の多くのプレーヤーは
- 指示されたセットオフェンスを遂行すること
- 目の前の得点に直結するチャンスを攻めること
の優先順位がコート上でつけられていないのです。
そのため、育成年代の多くのプレーヤーには「目の前に得点につながるチャンスがあれば攻めるんだよ」というところから指導しなければいけません。
そして、そのチャンスを作るための動きがセットオフェンスなんだよ。という共通認識が必要です。
怖さのないオフェンス
上記の
「目の前に得点につながるチャンスがあれば攻めるんだよ」というところから指導しなければいけません。
・・・・・
そのチャンスを作るための動きがセットオフェンスなんだよ。
を読むと非常に稚拙でレベルの低い話に思えます(あえてそう書きました)が、決してそうではありません。
みなさんは「怖さのないオフェンスだ」と感じたことはないでしょうか。
「怖さのないオフェンス」の正体は、「チャンスを攻める意図のないオフェンス」「チャンスを作る意図のないオフェンス」です。
「怖さのないオフェンス」はトップレベルの大学やBリーグでも感じる瞬間はあります。
決してレベルの低いプレーヤーだけの課題ではないのです。
「攻め気を持て」という指導
育成年代の試合ではよく「攻め気を持て!」という言葉が使われます。
そこのこと自体が、このここで取り上げる基本的な原則が指導されていない証拠なのです。
「攻め気を持て!」と言われてとりあえずドライブを仕掛けて潰される。
あるいは、とりあえずシュートを打っちゃう。
よく見る光景です。
プレーヤーがそのような判断をしてしまうのは、仕方がないかもしれませんが、それを「積極的なミスだからOK」として褒めているケースすら見受けられます。
つまり、「チャンスをスペースがある状態で攻める」のが良い攻めであるという大前提の原則が全く意識されていないわけです。
「攻め気がある状態」というは、「常にチャンスを窺っている状態」であり、実際に攻めることととは全くの別物です。
チャンスがなく、スペースもないところを攻めるのは、攻め気ではなく無謀です。
チャンスを整理して、チャンスの攻め方を整理する
「常にチャンスを窺っている状態」がコート上に立つための最低条件と言っても良いでしょう。
その最低条件を生まれながらにしてクリアしているのが「闘争ネイティブ」です。
日本人プレーヤーの多くには「常にチャンスを窺っている状態」をインストールしてあげる必要があるということです。
それが一番最初に指導すべきことであり、最も基本的な原則です。
そして、「チャンスを窺い、的確にチャンスを攻める」ためには「チャンスを整理して、チャンスの攻め方を整理」する必要があります。
それが、この章のプレーモデルというわけです。
まとめ
期待値の高いシュートとは何か。そのために必要なプレーは何か
- チームオフェンスの目標 – シュートの期待値を上げるための方法論
- 期待値の高いシュートを選択する
- DFを見て、DFのミスをつく
- 広いスペーシング・良いポジショニングで攻める【位置的優位性】
- チームで優位性【アドバンテージ】を作る/攻める
- 個人で優位性(アドバンテージ)を作る/攻める
- 1v1のスキル、スクリーンなどのグループ戦術、モーションOFやセットオフェンスなどのチーム戦術を教える前に、前提としてインストールしておかなければならない原則
- 日本人は闘争ネイティブではないから諸外国に比べて戦術の前段階の原則の指導が必要
- 目の前が空いているのに、セットオフェンスを遂行してしまうようなプレーヤーは基本原則がわかっていない
- 「怖さのないオフェンス」の正体は、「チャンスを攻める意図のないオフェンス」「チャンスを作る意図のないオフェンス」
- 「常にチャンスを窺っている状態」がコート上に立つための最低条件
- 「チャンスを窺い、的確にチャンスを攻める」ためには「チャンスを整理して、チャンスの攻め方を整理」する必要がある














